梅花
健康エッセイ
健康相談掲示板
相談郵送注文
ソフト・データ
薬草らいぶらり
近辺地図道案内
リンク集
トップページ
↑当ホームページのバナーです。どうぞご利用ください。
リンクされる方はご連絡をお願い致します。
 〒491-0044
 一宮市大宮1-4-12
     TEL 0586-72-4798
 
 FMいちのみや 「おしえてナビ」漢方相談の放送実況の収録データーです。
 (76.5メガヘルツ)

  収録データー

     2017/7月 放送分 
   質問:

1年前に出産をし育児にも多少慣れてきたのですが、ストレスなのか頭痛と不眠に悩んでいます。眠ろうとしても頭が興奮状態で眠れないことがたまにあります。また、眠れてもなんだか頭がすっきりしません。
睡眠改善薬を服用することを考えたのですが、薬を常用することに抵抗があります。
漢方なら自然のものなので常用することに抵抗がないのですが、なにか良い漢方薬はないでしょうか?

   回答:

漢方薬の場合は、同じ不眠症でも体質によって色々な漢方薬が考えられます。
特に産後という時期を考えると、昔は良く血の道症という言葉が使われましたが、出産はたくさんの血液が使われます。
また産後は子宮を平常に戻すために、またたくさんの血液が必要になります。
漢方では子宮のことを血室(けっしつ)血の部屋と呼びます。
ですから、産後の養生がうまくいかないと、いろいろ血液循環に関しても弊害が出てきます。
血液は、夜の間身体の中で製造され貯蔵され、そして朝になると身体の外側に発散されていきます。朝から昼の間に頭や手足にめぐらされて活動的になれるのです。そして、夜になると、目や手足の血液が体内に戻ろうとします。
そうなると目が閉じ、手足は活動を休もうとして眠くなるわけです。しかし、色々なストレスによって朝と夜のバランスが崩れると、夜になっても、頭や手足にめぐった血が体内に戻れなくなります。
そうなると、なかなか寝付けなくなるわけです。少し眠っても頭に血が余っているので熟睡できずに起きても頭がすっきりしません。
ですから、この朝と夜のバランスを元に戻す漢方薬を処方します。
ただ、この場合にも、何種類かのタイプによって処方が違ってきますから、漢方に詳しい薬局や病院で体質症状にあった漢方薬を選んでもらってください。

ただし、漢方薬は睡眠導入剤に比較すると、一時的な効果は薄いので、あまり不眠が続いて強い場合には、まず睡眠導入剤で眠る体制を身体に思い出させてあげて、同時に漢方薬を併用して、睡眠導入剤を早く止められるようにする方法もありますので、そのあたりも良く御相談されると良いでしょう。

   

   2017/8月 放送分 
   質問:

30代半ば女性です。疲れ目のせいか歳なのか、最近、暗いところで字が読みづらくなりました。よく、ブルーベリーが目に良いと効きますが、漢方でも似た効能を得られるものはありますか?
   回答:

最近は目に良いという健康食品には、ブルーベリーが有名になりました。同様に魚の脂からの成分としてDHAEAPと言ったものも健康食品として有名になっています。
日本では、昔から八ツ目ウナギが、ビタミンAを多く含んでいることで目の栄養剤として有名で愛用される人も多いです。
漢方薬としては、目を健康に保つのは、十分に目に血液が巡ることが大切と考えられています。目は十分な血液をもらって正しく働くことができるのです。さらに、血液が十分に巡ることで同時に水分も十分に巡る必要があります。
年とともに肌がかさかさになると同じように目も潤いがなくなります。
さらに、ストレスは目から始まると言われて、ストレスを少しでも軽減させることも大切とされています。ストレスは血流や水の流れを阻害する一番の原因にもなります。それらを考えて、その原因によって目に良い漢方薬が色々あります。もし体質的に血流が悪いために目の疲れが早い人の場合は、血液を増やし血流を良くする漢方薬を考えます。その効果のある薬草としては、当帰(とうき)などの生薬が入った漢方薬が良いでしょう。
また、ドライアイのように水分代謝が悪いことで目の疲労が起きている場合には、目を潤す作用のある枸杞の実などの生薬の配合された漢方薬を考えます。それは老化現象にも良い漢方薬にもなります。
また、ストレスの多い人であれば、ストレスを改善する菊の花などの生薬が配合された漢方薬を選びます。
ですから、まずは、どのような体質であるかを、詳しくお話を伺って最適な漢方薬を選ぶことが大切になりますので、漢方に詳しい薬局や病院で相談されて、体質にあった漢方薬を飲まれて目の疲れを取っていかれると良いでしょう。

   

   2017/9月 放送分 
   質問:

40代半ばの男性です。最近、朝の目覚めが悪く、出社するのがとても憂鬱で、仕事や休日も気だるさがあります。何をするのもだるくて、性欲もありません。会社の同僚に何気なく相談してみたら、更年期じゃないかと言われました。
更年期は女性だけのものだと思っていたし、しかも40代では早い気がするのですが、更年期の疑いはありますか。それなら、なにか和らげる方法はありませんか?

  回答:

昔から女性の更年期については、良く言われてきましたが、最近では男性にも更年期や更年期障害があることが分かってきました。その年齢は、昔は厄年と言われてきた年齢になります。すなわち、早ければ40代前半になります。
東洋医学では、女性は7の倍数で男性は8の倍数で年代の変化を説明してきました。すなわち女性7×2の14才で生理来朝し、7×3の21才で身体は最高の状態になります。そして7×5の35才で肌艶がなくなり始め、7×6の42才で全身の老化が始まると言われます。男性の場合には、8×5の40才で、腎気すなわち精力が衰え始め、毛髪が抜けやすく、歯も弱くなると言われてきました。ただし、人によってそれが現れる時期に差がでます。その一番は精神面と言われます。
8×8の64才になると、誰もが肉体的な老化が避けられませんが、更年期の時期の変調は、まだ精神的な面によって、どのようにも対応できるとも書かれています。すなわち、精神力が強い人、またストレスをためこまない人は、肉体的な衰えが出る時期が遅くなります。
相談された方も、仕事とプライベートを上手に区分けして、気分転換を上手にできているなら、まだまだそこまでの苦情は出てこないものです。もし自分でそれができないなら神経内科などのカウンセリングを受けられたり、さらに、漢方薬や鍼灸治療など東洋医学的な治療によって、ストレスに強い体質に改善していくことも一つの方法として選択されることも良いかと思います。
ただ、その場合でも、漢方薬を飲んだり、鍼灸治療をする以前に、今の状況をきちんと聞いてもらって、あなたにとって精神的な支えになるようなアドバイスがしてもらえる信頼できる先生に会えることが一番かと思います。

   

   2017/10月 放送分  
   質問:

体がむくみやすい体質です。特に夕方になると足がパンパンで、鈍い痛みもあります。水分をよく取って適度にトイレに行くと良いと聞き、実践していますが、特に効果は感じません。体内の水の巡りを良くするために、お勧めのお茶や漢方薬はないですか?

   回答:

東洋医学では、身体のむくみには大きくわけて3種類の原因を考えます。まず一つ目は、水分代謝が悪くて不活性な水分が溜まってしまうむくみです。この場合は、水分をほとんど摂らないのにむくみやすく、もし水分を摂ったとしても、そのわりに小便の出が悪くなっていることでわかります。この場合は足など下肢のむくみより、上半身とくに顔のむくみになります。この場合には、小便の出を良くする効果のある漢方薬や薬草茶を服用します。漢方薬の方は体質症状に合わせてもらって決めないといけません。薬草茶であれば、キササゲ、とうもろこしの毛、スギナなど、色々な薬草茶がありますから、それらを扱っている漢方薬局で相談ください。このむくみは小便の出がよくなることが一番の目的になります。相談の方の場合には、こちらの原因ではないので、小便に良くいくようにしても治らないのでしょう。

もうひとつとして、血の流れが悪い場合です。日中足の方にめぐった血液が夕方になって身体の中に戻ることが遅くて末梢に停滞したためのむくみです。この場合は小便の出を良くしても治りません。あくまで血液の流れを良くする漢方薬を服用します。薬草茶であれば、紅花、ヨモギなどが良いでしょうが、こちらは薬草茶より漢方薬の方が効果的です。

最後のひとつは、自律神経の失調から来る場合です。ストレスがたまって気が停滞するために水分代謝や血流を阻害している場合です。この場合には、まずは、ストレスをため込む原因があるなら、そこから解決しながら、ストレスで弱った神経を整える漢方薬を選びます。薬草茶としては、かみつれ、カモミールなどのハーブティーが良いでしょう。

漢方薬を選ぶときには、上記のように原因によってさまざまな漢方処方がありますので、専門家に相談して、あなたの体質になった漢方薬を選んでもらうことが大切です。

   
    2017/11月 放送分  
   質問:
   お風呂の入浴剤で市販のものが色々ありますが、身近にあるもので自分で漢方の入浴剤をつくることはできますか?
よくヨモギやどくだみが良いと効きますが、乾燥させてそのままお風呂に入れるだけでも効果はありますか?
    回答:
   
昔から、薬草を乾燥させて、布の袋に入れて、それをお風呂に入れて薬草風呂にして愛用されておられる人もいます。自分で採集してつくられる人や、なかなか採集するのが大変と思われたら漢方薬局で希望の薬草を購入されて自分なりの薬草の入浴剤を作って楽しんでおられます。

 どくだみは、自分で採集されて陰干しにしたものが良いですが、もし自分でできなくて購入される場合は、高くても日本産を購入してください。中国産のものと比較して香りがまったく違います。

 ヨモギもどくだみも、それぞれ入浴剤として効果のあるものです。

 「ヨモギ」は、血液の流れを良くして身体を温める作用と、保湿作用も期待されます。また血止め草とも言われて、止血効果もあります。山に入って仕事される人たちは、仕事中に怪我して出血した場合には、もし外用薬がない場合には、ヨモギがあれば、生のまま傷口にあてることで止血することを経験上知っておられます。

「どくだみ」は、ちょっと独特な香りがあるので子供さんなどは嫌うかもしれません。効果としては、名前のとおり毒消しと言われて、皮膚疾患に良いとされます。

 それぞれ単独でも良いのですが、色々な薬草をブレンドして、自家製の入浴剤として使用されることも良いです。

 ヨモギやどくだみ以外で、自分で採集して入浴剤とされるものとしては、ミカンの皮など、かんきつ類の実は香りが良いので良く利用されます。色々試してみると良いですね。
  2017/12月 放送分 
   質問:
   毎年冬に何度か風邪をひきます。今年こそは、風邪知らずで過ごしたいと思っています。体の芯から温まって、免疫力も高まるおススメの食べ物、飲み物があれば教えてください。
    回答:
   

 漢方では、寒い冬場を乗り切って風邪などにかからないような予防的なものとして、くず()しょうが(とう)などがあります。くずゆのくずは(かっ)(こん)という薬草が原料です。有名な葛根湯という漢方薬の風邪薬の主成分になっている薬草です。この葛根の効果は、寒さで緊張した身体を緩める効果があります。ですから、寒さで身体がこわばった肩こりや頭痛に効果があります。また、鼻の通りも良くするので鼻づまりにも良いです。また、しょうが湯の原料であるしょうがは薬草としては生姜(しょうきょう)と呼ばれます。これは身体を温めて胃腸の働きを良くします。また冷たい空気を吸って鼻水が出たりした場合には肺を温めて、鼻水を止めてくれます。しょうが湯なら自分で作れます。家庭にある「ひね生姜」をすってそれが面倒ならチュウブに入ったものでも十分です。それを熱いお湯に溶かして、さらに飲みやすくするために、お砂糖やハチミツを適量入れます。

 さらに、冬場なら良く食べるミカンがあれば、ひとふさそこに絞って入れるのも効果的です。すっぱいものが苦手でなければレモン汁でも良いです。かんきつ類は、芳香性があって発散作用がありますから、皮膚の代謝を良くして免疫力を高める作用も期待できます。

ハーブも同様です。ハッカに属するものは、みな発散作用があり、気の巡りを良くして外敵の侵入を防いでくれます。精神的に明るく笑顔を忘れず前向きであることが、免疫力を高めることが良く言われています。「病は気から」という意味は、このように上手に気を発散していることが大切と思われます。食べ物に関しては、(かたよ)りがなく色々な種類を腹八分で食べることが一番の食養生になると思います。