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皇漢堂林薬局

◎女性の病気  その2:生理不順について
正常な生理の周期って?
「実は私生理不順に悩んでます!」と言う女性は案外多いのではないでしょうか?

一般的には、 28日〜 30日前後の周期で来潮するものです。約 1ヶ月に 1度の周期ですから月経と言います。
この周期に合わせて女性ホルモンが順調に体調のバランスを取っているのです。
しかし、ストレスをはじめとして、色々な原因でホルモンバランスを崩すことがあります。そうなると周期が狂って生理不順となってしまうのです。

女性ホルモンのバランスは自律神経のバランスとも密接に関係していますから、身体全体として色々な辛い症状を生むことにもなります。西洋医学では、このような場合にはホルモン剤で治療しますが、ホルモン剤で副作用がでる場合や、中止するとすぐ不順になってしまう場合には、全身症状を改善しながら効果をあげる漢方薬の出番です。

ただし、中には子宮筋腫や子宮ガンなどの前兆の場合もありますから婦人科の検査だけはすることをお勧めします。

センテンスタイトル:生理不順の漢方治療はどんなものがあるだろう?
中国医学では、生理周期が一週間以上早くなるのを月経先期、一週間以上遅れるものを月経後期、周期がばらばらに来るものを月経不定期といいます。

(1) 月経先期の場合
生理が早く来てしまうというのは、着床のために厚くなった子宮内壁を正常な期間保つことができない何らかの原因があるわけです。この原因を中国医学では気虚と血熱と呼ばれる2つのタイプに分けて考えます。

(イ)気虚
気虚とは、元気がない、すなわち体力がなくて内臓の機能低下のためにエネルギーをためこむことができない状態であって、そのために血が早くもれてしまう場合です。疲れやすい。、食が細い。息切れ。など体力低下体質があります。
このような場合には元気を益す朝鮮人参の入った漢方薬をお奨めします。

(ロ)血熱
血熱とは、精神的な興奮状態が続いたり、辛いものや脂っこいものを摂りすぎたり、お酒を飲みすぎたり、体温が高い状態があったりして血液に熱を帯びると炎症状態になりやすいので出血が多くなり、周期も早くなります。
このような場合には血熱を冷ますための凉血剤と言われる薬草が配合された漢方薬を用います。
慢性化していますと淤血と言われる血の滞りも生じて経血に固まりが混じります。血の滞りを去る効果のある漢方薬をお奨めします。

(2) 月経後期
 生理が遅れるということは、生理のもとになる血そのものが不足している血虚(けっきょ)の場合と、冷えのために血行障害を起こし生理が遅れる寒凝血淤(かんぎょうけつお)の2つのタイプに分けて考えます。

(イ)血虚
めまいなど貧血気味で血色がなく、経血色も薄い場合です。このような場合には血を益す当帰(とうき)という薬草が主成分になった漢方薬をお奨めします。

(ロ)寒凝血淤
冷え性で、冷えると下腹部が張ったり痛んだりします。経血に暗紫色の固まりが出たりします。このような場合には血虚の薬に淤血をさらさらにする効果のある漢方薬をお奨めします。

(3)月経不定期
この場合は、自律神経の乱れが原因となる場合が多く、漢方では、肝気鬱結といいます。気の流れを良くして自律神経を調節する漢方薬を選びます。

この様に生理不順だけでもさまざまなタイプがあります。漢方薬はこの様にあなたにあった薬を選べるかどうかが非常に重要になります。
●この原稿は日本中医薬研究会のHPにも連載記事として掲載されています。