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尾張一宮の老舗・漢方薬局・鍼灸院

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Archive for the ‘民間薬’ Category

どくだみ満開

月曜日, 5月 28th, 2012

どくだみ群生当薬局の駐車場の北側に「どくだみの花」が満開になっています。
白い花が満開のときが採集に最適なときです。

根から引き抜いて10株ほどを束ねて軒先など日陰で風通しのよいところにぶらさげて乾燥させます。
炎天下に置くと真っ黒になって使い物になりませんから必ず影干しにしてください。

「どくだみ」と表示されているものは食品になりますから効能効果は書いてありません。
「じゅうやく」という名前で販売されると医薬品となります。
効能効果は「便秘、尿量減少、便秘にともなう吹出物」と表示されます。
昔から、名前のとおり「毒出し」ということで、ニキビなど化膿症にとても効果があるものです。
また、血液を浄化する効果もあるということで色々な成人病などに健康茶として愛用されます。

どくだみ(じゅうやく)を購入する場合は、できましたら日本産を購入しましょう。
中国産に比較すると品質的にすぐれています。

自分で採集して上手に乾燥したものが一番品質的には最高になるでしょう。
梅雨時ですので、カビなど生え易いのできれに乾燥してから、保存しましょう。

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ざくろ

水曜日, 10月 19th, 2011

ざくろ
庭のざくろの実が割れて食べごろになりました。
以前から庭にあった木ですが、今年は家を建て替えたために植え替えて場所がかわったために、
いつもなら数個成るものが、今年は1個しかなりませんでした。
ただ、私はあまりざくろの実は好きでないので、毎年成っても誰かにあげちゃうのです。
そのまま食べるのは種ばかりなので、酸味のある汁を絞って砂糖水で薄めて清涼飲料水として、熱があって口が渇くときに飲ませると良いとされています。
ざくろは漢方薬の処方としては使用されることはありませんでしたが、
薬草として使用される場合には、根の皮を「石榴根皮(せきりゅうこんぴ)」と称して使用されていましたが、
近年は根は流通しなくて、実の皮(石榴実皮)だけが流通しています。
ただ、石榴根皮は昔は「さなだ虫駆除」に用いられてきましたが、副作用を起こす危険があるので今では用いることはなくなりました。
実の皮は、煎じて服用するとノドの痛みや咳に良いとされていますが、まず日本では使用されることはなくなりました。

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ゲンノショウコ

月曜日, 9月 12th, 2011


昨日は、毎月恒例の東海漢方協議会の講師をするために名城大学薬学部に出かけました。
残暑厳しくて八事から大学までのだらだら上りの坂道で大汗をかいてしまいました。

いつも大学の入り口に植えてある薬用植物を見るのが楽しみで、
今日はどんな植物の花が咲いているだろと見ましたら、
「ゲンノショウコ」の赤い小さな花が一輪咲いていました。

「ゲンノショウコ」は漢方薬の原料には使われなくて日本古来からの民間薬草として愛用されるものです。

「現の証拠」と漢字で書くように、昔の人は、その効能に「なるほど現の証拠」と手を打ったほどというところから来ています。
実際の効能としては、お腹に良く効く薬草で有名です。
濃く煎じた液は下痢止めにとても良く効きます。
また逆に薄く煎じると便通を良くする方に効くのです。
私のところでは、便秘の人が下剤だけでは、どんどん癖になってでなくなる人に、
下剤のセンナとともに、ゲンノショウコとハブ茶をいっしょに煎じることで下剤の副作用を防いでくれるとして愛用される人が多いです。

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おなかが大切

水曜日, 6月 29th, 2011

各地で猛暑、酷暑のニュースが聞かれるころになりました。昨年の酷暑がまた今年もあるのでしょうか?
夏場というのは、漢方では「蕃秀(ばんしゅう)」と言いまして、「天地万物、華(はな)咲き実る」という時期と言われます。
人間においても、一年で一番活動的でエネルギーをどんどん消費する時期です。
ですから、適度に運動し汗をかいて発散するのが夏の季節の正しい養生ということになります。
夏場に辛いものを食べるのは、食欲を増進させることと汗をかきやすくするためということになります。
その時に、暑いからといって、クーラーの中ばかりにいて、冷たいものばかり食べていると、十分なエネルギーの発散が阻害されて悪者が体内に滞ってしまいます。
一つは熱が停滞する場合で、体表で停滞すると色々な皮膚病になります。
たとえばアセモ。アセモには昔から桃の葉を煎じた汁で身体を洗うとアセモを予防できると言われてきました。
紫雲膏(しうんこう)という花岡青洲の作った軟膏も良いでしょう。
胸に停滞すると咳になり、微熱が続くことになります。こんな時には胸の熱を冷ます苦味のある生薬の配合された漢方処方が良いでしょう。
例えば柴陥湯(さいかんとう)などです。

もう一つは、逆に冷えが停滞する場合で、特に冷え腹と言われるものです。
夏場は、熱が外に発散することと、水分や冷たいものを食べすぎることで胃腸が冷えやすい状態になります。
だから昔からお腹だけは冷やさないように子供たちには腹巻をさせることがお母さんの知恵でした。
今はそんなことしなくなりましたね。夏場は暑いけどお腹だけは冷やさないことが大切です。
もし冷え腹で下痢やおう吐などになったなら、お腹を温めるような乾燥した生姜や朝鮮人参の配合された人参湯(にんじんとう)が良いでしょう。
もし、お腹は冷えているけど、口が渇いて、飲むと下痢やおう吐になる場合は五苓散(ごれいさん)が良いでしょう。
ただ、症状によってぴったりの処方を選ぶためには、漢方薬局でよく相談して服用することが大切です。

また、これだけの酷暑になると、発散しすぎも注意しないといけません。
特に老人や小児は脱水症状になりやすいので、程度な水分の補給が大切です。
できればすぐに小便になってしまうお茶でなくて、すこし塩分の含まれたものが望まれます。
そのときに、身体の体液の保持に役立つ生薬の入った漢方薬を服用して予防することもできます。
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)などが使用されます。

どちらにしても、これだけ暑さが異常になると、体力消耗が激しくなります。体力を維持するためにも、食べないといけません。
そのためにも夏場は胃腸を整えることが一番大切です。
適度な水分の補給も必要ですが、あまりに冷たいものばかり飲んだり食べたりも注意が必要です。
また今年も酷暑になりそうですが、夏場の養生としての「胃腸にご注意を!」を忘れないように、元気に夏場を乗り切ってください。
               皇漢堂

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甘茶(あまちゃ)

月曜日, 6月 13th, 2011

昨日は毎月第2日曜日に開催される東海漢方協議会という研究会での講義に行ってきました。
会場は名城大学薬学部です。
大学構内に入ると歩道脇に薬用植物の鉢植えが並んでいます。
毎月そのときどきに違った植物の花が咲いているのを見るのが楽しみになっています。
昨日は「甘茶」が満開でした。
「甘茶」は、アジサイの一種ですので、今が盛りです。
「甘茶」は、薬草として服用されることはなくて、お釈迦様の花祭りのときに飲むのが日本では風習となって残っています。
これは、もともと発祥の地であるインドや中国では「甘草」という薬草が使用されましたが、
日本ではその時代に甘草は手に入らなかったので、同じ甘い味のでる甘茶を代用品として使用してきた歴史があります。

この甘茶ですが、数年前に不作の年があり、買い占めがあって、日本中の薬局薬店でまったく手に入らなくなった年があります。
そのために、急激な値上がりになり、それまでの3倍くらいの値段に跳ね上がりました。
最近はそのような物不足はなくなりいつでも手に入るようになりましたが、値段は上がったままになってしまいました。
一番品質の良いのは日本産のもので手もみして製造されているものですが、
安いものは、機械もみとか、中には手もみと称しているけど中国産の甘茶を使用して値段を安くしているところもあります。
薬というより、風習としてやっているだけなので、そこまで品質にこだわることはないと言われればそこまでですが、
仏教系の幼稚園などで子供たちにふるまいますから、できればより安全で質のよい製品を使ってもらいたいですね。
値段が高いことがネックならば、もともと本家で使用した安価な甘草を混ぜることで同じ甘味はでますので、
そのように私のところではお奨めしています。
ただ甘草は、あまり濃いものを服用すると副作用など出る可能性がありますので、あくまで少量足すくらいが良いでしょう。

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どくだみ

火曜日, 6月 7th, 2011

毎年梅雨時になると家の北側の日陰に、白い可憐な花を咲かせるのが「どくだみ」です。
民間薬草としても有名で、白い花が咲くころに採集して、軒先などの直射日光の当たらない所につるして陰干しします。
直射日光に当てると葉が黒く変色して使い物になりません。
「どくだみ」は「十薬(じゅうやく)」とも言われます。
十通り、すなわち色々な薬効を持つ薬草ということでその名がつけられました。
また「どくだみ」の名前から毒出しとか言われ、できものなど化膿性の疾患に愛用されてきました。
生の葉は、すこし火であぶって軟らかくして丸めて鼻の穴にしばらく差し込んでおくと、蓄膿症などでは、排膿作用によって膿が鼻汁とともに排出されます。
ただし、生のどくだみは独特の強い臭いがあります。
十分に乾燥した葉なら、その臭いは少なく、薄く煎じてお茶かわりに服用するか、より薬効を強くするなら、とろ火で30-40分煮つめたものを服用すると良いでしょう。
にきびなら、どくだみとハトムギを混ぜて煎じたものを服用していくと新しいニキビができにくくなります。

最近では、どこにでも「どくだみ茶」として販売されていますが、是非日本産のものを使用してください。
中国産では、香りなども悪く、価格は安いのですが、日本産にはかないません。
もともと「どくだみ」は日本で愛用されてきた民間薬草ですので日本産が一番です。


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